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vol.16

「D’z IMAGE」のトータルデザイン

日々、私たちが生み出しているデザインを、
開発の流れを交えて担当デザイナー本人の視点から語ります。
今回は「D’z IMAGE」のトータルデザイン開発ストーリーをご紹介します。

画像診療イノベーション:D’z IMAGE

カシオは、長年にわたり培ってきた独自の画像処理技術を医療分野に応用し、「画像技術で真実に近づく」という研究・開発コンセプトのもと、医工連携による画像診療イノベーション:D’z IMAGEを展開しています。現在は、主に皮膚科診療のために、「観察」「記録」「活用」「学習」という視点からトータルに支援しています。このD’z IMAGE、プロダクトはもちろん、ブランド全体のデザインもトータルプロデュースしています。社内外の関係者と連携したデザイン活動を紹介します。

百聞は一見に如かず。医師を訪問&現場を体験

これまでのデジタルカメラ開発ではユーザーニーズを念頭に、用途に合わせた造形、カラー、質感表現によって感性価値向上に注力してきました。
医療用カメラにおいても、ユーザーニーズの追求という点では同じです。しかし、感性価値の捉え方は異なります。このカメラでは、医師の求める撮影に最適な操作性と患者の心理的負担の軽減。医師と患者双方の視点で『あるべき姿』を導き出そうと考えました。
まずは、ご協力いただいている病院の医師を訪ね、デザイナー自ら皮膚科の診察現場を体験。診察部位の多さや患部の撮影方法、カメラ自体の威圧感など心的負担などを実感しました。

現場の声を反映したプロダクトデザイン

着目したのは診断で重要な患部撮影の姿勢や機材の位置です。患部撮影は顔や腕、足など体の場所を選びません。また、かなり狭い箇所や押し付けた状態での撮影もあります。観察するとカメラの持ち方が主に4つのスタイルがあることが分かりました。そこで、各スタイルでの撮影に適した持ち方やサイズ感を把握するため、様々なダミーを作成し医師にヒアリング。その結果、重要な要素のホールド性と操作性に配慮した、アプローチの異なる2つのデザインに絞り込みました。これらを再び医師へヒアリングを行い、それぞれのメリット、デメリットを集約し、デザインが完成しました。

デザインコンセプトは『Trust & Reassurance』
医師が確実に診察を行える『信頼』と、診察を受ける患者の『安心』を体現する現場の意見を最大限反映したカシオ独自の専門機の誕生です。

ブランドが目指す方向と世界観を創る

D’z IMAGEは、デザイナーがブランド全体のデザインにも関わっています。「画像技術で真実に近づく」という研究・開発コンセプトを始め、ブランドステイトメントの開発などを関係部門と協力しながら実施。またそれを表現するためのデザイン大方針を策定し、ブランドの世界観をまとめています。それらはD’z IAMGEに関わる全てのデザインに展開されており、プロダクトはもちろん、カタログ、WEB、展示会のブースデザインなども含めブランド全体のデザインをプロデュース。D’z IMAGEの魅力を世界に向けて発信しています。

デザインアワードでの評価とこれから

社内外の様々な関係者と協力しながらデザイン活動をしているD’z IMAGEですが、GOOD DESIGN 2020 BEST100を受賞しました。この受賞は、プロダクトデザインはもちろん、D’z IMAGE全体が評価されての受賞でしたので、関係者一同、嬉しさ倍増でした。また、カメラのプロダクトデザインはiFデザイン賞を受賞しており、グローバルで評価をいただくこともできました。

医療現場や現場関係者との綿密なコミュニケーションから生まれたD’z IMAGE。
今後も、同様の取り組みにより、医療現場そして患者様へ、
信頼と安心を提供するブランドとしてデザインしていきます。

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