デザイン

vol.5 2019年辞書UIデザイン

日々、私たちが取り組んでいるプロジェクトを、プロセスを交えて担当デザイナー本人の視点から語ります。今回は、「学習の頼れるパートナー」をコンセプトに考えた、新しい辞書UIについてご紹介します。

1分1秒の勝負

高校生は1分1秒を惜しみながら、毎日勉強に向き合っています。そんな彼らの時間を邪魔せずに、すぐに欲しい情報にたどり着けるUIを創りたいと私たちは思いました。今の高校生が、どんな風に電子辞書を使っていて、どんなところにモヤモヤを感じているのか…そこで、実際に電子辞書を勉強に役立てている高校生、約100人に集まってもらい、意見を聞くことから始めました。

お客様と直にコミュニケーションする大切さ

調査ではデザイナーが高校生と対話形式で普段の電子辞書の使い方を聞いたり、新しいアイデアについて様々なパターンを作り、それを実際に操作する様子を観察します。自分たちが今まで関わった商品を使って、毎日何時間も勉強を頑張る高校生を目の前にすると、彼らのためにもっと良いものを作りたい!という思いがますます強くなります。たくさんのヒアリングを通して、ボタンの数を減らし、メニューを縦3段でグループ分けした今回のHomeの骨格ができあがりました。

やる気にさせるデザイン

調査のあとチームで話し合い、電子辞書のUIに求められる要素は3つあると感じました。

1 パッと意味を調べられる。
2 知りたいものがどこにあるかすぐわかる。
3 やる気にさせるデザイン。

簡単に意味を調べられ、わかりやすく情報が整理されていることに加えて、勉強という緊張した時間の合間にデザインを見てちょっとほっこりしてもらうことが、結果、高校生にとってはいい勉強のスパイスになるのではないかと感じました。そこで、今回のデザインテーマは「ステーショナリーUI」!身近にある雑貨のように、シンプルながらも温度感がある…高校生に寄り添うようなデザインを目指しました。

読んでいて疲れない画面をデザインする

電子辞書で高校生が一番長く、よく見る画面。それは英単語や語句の意味を表示する画面です。
だからこそ、徹底的に読みやすく長時間見ても疲れにくいレイアウトを追求しなければなりません。
文字が並ぶシンプルな画面ですが、デザインすべきことは山ほどあります。行と行の間の広さ、文字の太さ、余白の取り方などなど…バランスを微妙に変えたパターンを大量に作り、比べてはまた作り…をグルグルと繰り返し、文字とひたすら向き合う日々。苦労の甲斐あり、毎日机に向かう高校生に優しい、ゆとりのあるデザインが完成しました。

UIデザインはパッと見の印象だけで価値が決まるものではなく、使っていくうちにじんわりと伝わっていくものだと思います。
商品を手にしたお客さまが、その商品へもつ感情を左右する、とても大事な仕事だと感じています。

カシオの電子辞書をずっと使ってくださっている方だけではなく、新しく学習をスタートさせるお客さまが使っていく中で、カシオにしてよかった!と感じていただければ嬉しいです。

そしてこの先も、ユーザーの使い心地に真摯に向き合う商品を出せるよう、頑張っていきたいです。

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