デザイン

vol.4 CASIO x MAU産学共同プロジェクト

日々、私たちが取り組んでいるプロジェクトを、プロセスを交えて担当デザイナー本人の視点から語ります。
今回は武蔵野美術大学との産学共同プロジェクト「にっぽん多文化共生発信プロジェクト」の取り組みをご紹介します。

産学共同プロジェクトへの取り組み

私たちは国内外様々な大学と共同プロジェクトをしています。2年前までは、インドネシア・タイ・中国など、海外の大学と行ってきました。昨年からは国内の武蔵野美術大学といっしょに、留学生と日本人学生が共に受講する「上級日本語」という授業の中で、日本をテーマとした映像作品を制作するプログラムに参加しています。

カシオでは電子辞書を作っていて、英語だけでなく日本語も大切なコンテンツと考えています。その新たな商品企画のヒントを探るために、学生たちや日本語の先生方と深く話をすることで、プロダクトやサービスのデザインに活かしたいと考えました。

「にっぽん多文化共生発信プロジェクト」とは?

外国人労働者や留学生の増加など、日本は急激に「多様な文化が集まる場所」に変わりつつあります。このプロジェクトでは多文化共生社会の取り組みを取材し、ドキュメンタリー映像として発信します。そうすることで日本に暮らす人たちや、これから来日を考えている人たちが、多文化共生のあり方を考えるきっかけとなることを目指しています。

多文化共生の最前線で活躍する3つの団体

私たちは学生たちと3つの団体を取材しました。1つ目は「奥多摩日本語学校」。留学生が緑豊かな奥多摩に住み込みしながらITを学ぶ、とてもユニークな日本語学校です。
2つ目は「ASIA Link」。留学生と日本企業をつなげる、外国人のための就職支援企業です。
3つ目は「多文化ひろばあいあい」。子育てに悩む外国人ママの、心の拠り所となる支援団体です。

学生たちの悪戦苦闘の日々

3つの団体が持つ魅力を余すことなく伝えたい。でも映像作品を作ること自体初めてという学生がほとんど。アポ取り、打ち合わせ、インタビューなど、全て社会人相手に日本語で行うハードルもありました。しかし少しずつ取材先との信頼関係も築くことができ、メンバー同士も意見をぶつけ合う中で、目を見張るほど成長する姿がそこにはありました。

最終発表は想像を超える深い対話の場に

最終発表会の来賓の方々は、常に多文化共生に関わる日本語教育関係者や出版社の皆様でした。
そこでは3つの団体を取材した3作品といっしょに、学生たちが奮闘する様子をカメラで追い続けた、メイキング作品も上映しました。映像作品も高いご評価を頂きましたが、多文化共生に真剣に向き合った、その学びの過程全てに、最大の賛辞を頂くことができました。

この発表会に居合わせた全ての人々が、「多文化共生」について深く考える場となりました。
日本人と外国人が同じ空間で生活するということ。そこではルールを作るのではなく、逆にルールをなくすことが求められるのかもしれません。日本人同士でも異なる文化の人たちが「共生」しています。たとえば出身地や性年代、学校や会社の違い、お隣同士でも起こりうる問題です。異文化を抱えながら「そういう考え方もありだよね」と認め合える社会の実現。そう願うようになった、私たちにとっても貴重な学びの場となりました。

日本多文化共生発信プロジェクトの様子は以下のサイトで詳しくご覧いただけます。

「CASIO x MAU」 産学共同プロジェクト

Back