デザイン

vol.1 カラフル電卓のCMFデザイン

日々、私たちが生み出している商品を、開発の流れを交えて担当デザイナー本人の視点から語ります。
第1回目は「色を選ぶ楽しさを味わえるカラフル電卓」。製品コンセプトの重要ポイントであるカラーのデザインについてご紹介します。

電卓にも色を選ぶ楽しさを

皆さんは電卓にどんな印象を持っているでしょうか?「仕事用の道具」のような地味な印象かもしれません。以前からそういったお堅い印象を払拭したいと考えていました。
そんな中「色のバリエーションが豊富な電卓」という企画テーマを担当することになり、どれを買おうか悩んでしまう「色を選ぶ楽しさ」で今までの印象を塗り変えるデザインを目指して考え始めました。

楽しさに繋がるカラフルな売り場づくり

通常、電卓は事務機器やオフィス用品と一緒に並べられるため、モノトーンな売り場になりがちです。
そんな中に色が入ったらどうなるか?と想像した時に、売り場の中でただ一つ色に溢れた楽しそうな商品棚のイメージが浮かんできました。様々な色の電卓で彩られることで、多くのお客さまの目に留まり、「色を選ぶ楽しさ」の入り口になるのではと思ったからです。
そこで売り場でもっともカラフルに感じられるように試行錯誤を繰り返した結果、当初予定していた7色ではなく「10色のカラーバリエーション案」を提案しました。コストが上がる案でしたが、「楽しさに繋がるカラフルな売り場を作りたい」という思いが他部署の方にも共感してもらえ、採用されることになりました。

大きな色面で、色の個性をより強く

10色まで増やした色を魅せるため、ひとつの色の塊に見える配色にし、それぞれの人が持つ色のイメージを引き出すデザインにしました。
また、同じ形の電卓でも色によって様々な印象を与えられるように、ポップなイエローや落ち着いたライトブルーなどの色ごとの魅力を最大限表せるトーンに調整しています。
色面の大きさを考えなら、少しずつ色の違うカラーチップやプリントで何十通りもの組み合わせを検討するのは大変でしたが、狙っていた通り、「色を選ぶ楽しさ」を感じてもらえるカラーバリエーションができたと思います。

ボタンの見分けやすさとコンセプトの両立

使いやすさとデザイン性のどちらも良くするため、細部の色にまでこだわっています。頻繁に使う「C」「AC」キーを見立たせるために、一般的な電卓では色に大きな差をつけるのがセオリーですが、カラフル電卓では色の塊に見える印象のまま、それぞれのキーがはっきりわかるようにしたいという思いがありました。
そこで本体の色とキーの色を微妙にズラすひと工夫を加えています。セオリーから外れるチャレンジでしたが、コンセプトを守りつつ使いやすいデザインに仕上りました。

商品が発売されてから売り場へ行った際に、どの色にしようか悩んでいるお客さまを実際に見れた時はとても嬉しかったです。自分の思いが形になり、多くの人に届けられる喜びは、デザイナーの醍醐味だと改めて感じました。

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